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保険会社における情報共有のコツとは?
事例を交えて紹介

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新型コロナウイルスをきっかけとして、保険業界を取り巻くビジネス環境は大きく変わりました。たとえば、新型コロナウイルスの集団感染リスクを下げるため、テレワークやリモートワークを導入する企業が増加しました。また、対面での営業活動が制限された結果、非対面営業をはじめとした新しいビジネスモデルも普及しつつあります。そこで重要なのが、ポストコロナに向けた情報共有の仕組みづくりです。顧客情報や営業スケジュールなど、営業活動に欠かせない情報をどのように共有すべきなのでしょうか。この記事では、保険会社における情報共有のコツについて事例を交えて紹介します。

保険会社で共有すべき情報とは?

保険会社で共有すべき情報は、大きく分けて4つあります。

  • 営業に必要な商品情報やノウハウ
  • 営業活動の進捗状況やスケジュール
  • 顧客の契約情報や過去の面談内容
  • 顧客の苦情や問い合わせデータ

情報共有が不足すれば、特定の担当者しか業務の進め方や進捗状況がわからず、業務の属人化を招くリスクがあります。また、顧客満足度の高いサービスを提供するには、顧客の契約情報や過去の面談内容、問い合わせ履歴などの情報を共有することが大切です。

営業に必要な商品情報やノウハウ

保険会社が共有すべき情報として、まず営業活動に必要な商品情報やノウハウが挙げられます。自社が取り扱う商品ラインナップに関する知識はもちろん、成約率を高めるための営業ノウハウを社内で共有すれば、売上アップにつながります。たとえば、商品情報やノウハウを動画コンテンツ化し、「ロープレ動画」として共有する方法があります。ロープレ動画とは、営業社員が見本となり、営業活動に必要なスキルやノウハウを疑似体験できるようにした動画コンテンツです。ロープレ動画を撮影することで、商品ラインナップ、商品説明、ヒアリングやクロージングの方法などの営業ノウハウを効率的に共有することができます。

営業活動の進捗状況やスケジュール

次に必要なのが、営業活動の進捗状況やスケジュールの共有です。スケジュール管理を個々の営業社員が行う場合、案件の進捗が遅れたり、放置したりしてしまうことで、失注につながるリスクがあります。営業活動の進捗状況を全体で共有することで、遅れそうな案件があればサポートし、迅速に対処することが可能です。

顧客の契約情報や過去の面談内容

顧客とのトラブルが発生したときに備えて、顧客情報も共有しておきましょう。たとえば、顧客の契約情報(保険商品の分類や契約年月日など)や、過去の面談内容を共有しておけば、顧客からの問い合わせにすばやく対応できます。ただし、個人情報保護の観点から、顧客情報は慎重に取り扱う必要があります。顧客データベースなどで個人情報を管理する場合は、顧客情報ごとに閲覧権限やアクセス権限を設定し、情報漏えい対策を必ず実施しましょう。

顧客の苦情や問い合わせデータ

顧客からの要望や苦情があった場合、担当者ごとに「誰が・いつ・どんな」対応をしたかを共有しておくことが大切です。もし似たような問い合わせがあった場合は、過去の問い合わせ記録を参照することでスムーズに対応できます。また、問い合わせ記録から顧客の声(Voice of Customer)を収集し、サービスの改善点を探すことも可能です。

保険会社における情報共有を効率化するコツ


新型コロナウイルスをきっかけとして、業務プロセスをデジタル化し、テレワークやリモートワークを導入する保険会社が増加しました。チューリッヒ保険会社のように、コールセンター部門も含めて95%の在宅勤務率を実現した企業も存在します。[注1]
業務プロセスのデジタル化にともなって、保険会社における情報共有のあり方は大きく変わりました。情報共有を効率化するには、ナレッジ管理システムやCRM(顧客管理システム)など、デジタルツールの導入が必要不可欠です。

[注1] チューリッヒ保険会社:95%の在宅勤務率を実現 コールセンターのシステム・運用について緊急公開
https://www.zurich.co.jp/aboutus/news/release/2020/0424/

ナレッジ管理システムを導入する

ナレッジ管理システムとは、社内の情報共有を促進するためのデジタルツールです。たとえば、ナレッジ管理システムには次のようなものがあります。

オンラインストレージ ファイルやドキュメントをクラウド上に保管し、共有するためのサービス
社内Wiki 社員がWiki形式で記事を作成し、情報を共有できるサービス
FAQ管理システム よくある質問(FAQ)のページを作成し、ユーザーが知りたい情報を自分で検索できるサービス
ビジネスチャットツール チャット形式で情報をやりとりしたり、専用のチャンネルを作成したりできるサービス

FAQ管理システムやビジネスチャットツール、オンラインストレージなどのデジタルツールなら、インターネット上で営業ノウハウや営業スケジュールを共有できます。テレワークやリモートワークを導入した保険会社でも、リアルタイムに情報共有を行うことができます。

CRM(顧客管理システム)を導入する

顧客情報の共有に適しているのが、CRM(Customer Relationship Management)と呼ばれるツールです。CRMは日本語で「顧客管理システム」と呼ばれ、顧客の基本情報や契約情報、過去の訪問履歴や問い合わせ履歴など、さまざまな顧客情報を一元管理することができます。CRMを導入する場合は、保険業界での導入実績が豊富な製品を選びましょう。

システムの利用方法を周知する

CRMやナレッジ管理システムはただ導入するだけではなく、システムの導入目的や利用方法を社員に周知することも大切です。保険業界の場合は、保険商品を販売する代理店や保険募集人との情報共有も必要です。必要に応じて、システムの利用方法を周知するためのセミナーや説明会の開催も検討しましょう。

保険会社における情報共有システムの導入事例

ここでは、保険会社における情報共有システムの導入事例として、ネオファースト生命保険株式会社の事例を紹介します。[注2]

ネオファースト生命保険株式会社では、情報共有の土台づくりのため、FAQ管理システムを導入しました。ユーザー向けの公開FAQ、営業社員や代理店向けの社内FAQ、コンタクトセンター向けのFAQの3種類を作成し、情報を一元管理するポータルサイトとして運用しています。コンタクトセンター向けのFAQサイトでは、日々の連絡事項はもちろん、帳票の雛形やトークスクリプト、重要な問い合わせなど、さまざまな情報を共有しています。毎日FAQサイトを閲覧する習慣づけを行うことで、情報の周知漏れが少なくなり、出社していない従業員にも確実に情報を伝達できるようになりました。

[注2]ネオファースト生命保険株式会社様 事例
https://lp.scala-com.jp/i-ask/interview/neofirst/

【まとめ】

保険会社における情報共有の重要性を知り、ITツールを導入しよう

保険会社における情報共有を効率化するには、ナレッジ管理システムやCRM(顧客管理システム)をはじめとしたITツールの導入がおすすめです。たとえば、ナレッジ管理システムを導入すれば、インターネット上で営業ノウハウや営業スケジュールを共有できます。保険会社で共有すべき情報を整理し、自社に合ったデジタルツールを導入しましょう。

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