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企業のコールセンターが抱える3つの課題とその解決策

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企業のコールセンターが抱える3つの課題とその解決策
コールセンターやコンタクトセンターは、企業とお客さまを最初につなぎ、「企業の顔」としての役割を果たす部門です。しかし、人手不足や離職率の増加、顧客の流入経路の多様化にともなう業務負担の増加、さらには昨今の新型コロナウイルス感染症対策など、企業のコールセンター部門はさまざまな課題を抱えています。コールセンターの課題解決の鍵が、「問い合わせ件数の削減」です。この記事では、企業のコールセンターが抱える課題や悩み、その解決策について解説します。

企業のコールセンターが抱える3つの課題

企業のコールセンターが抱える3つの課題とその解決策(1)
企業のコールセンターが抱える課題は、大きく3つに分けられます。従来からあるのが、離職率の高さ、人材確保の難しさからくる慢性的な人手不足の問題です。そのほかにも、新型コロナウイルス感染症の流行にともない、企業のコールセンターやコンタクトセンターは新たな課題に直面しています。まずはコールセンターやコンタクトセンターの現状を見てみましょう。

1 .慢性的な離職率の高さと人手不足

従来から企業のコールセンター部門を悩ませている課題が、オペレーターの離職率の高さです。新しいオペレーターが入社しても、顧客対応のストレスやサポート体制の不足などから、すぐに辞めてしまうケースが少なくありません。また、人手不足の状態で顧客からの問い合わせやクレームに対応しなければならず、オペレーターの業務負担が増加し、離職につながるという悪循環が生まれています。そのため、オペレーターの慢性的な人手不足が、コールセンターやコンタクトセンターの大きな課題となっています。オペレーターが不足し、顧客対応が十分に行えない状態だと、「問い合わせのリードタイム短縮」「問い合わせの24時間対応」といった顧客満足度につながる施策が実現しません。企業のコールセンターやコンタクトセンターにとって、人手不足は早急に解決しなければならない課題の1つです。

2 .顧客流入経路の多様化にともなう業務負担の増加

コールセンターのオペレーターの業務負担が増加している理由はもう1つあります。顧客行動の多様化によって、顧客は電話やFAX、メールのほか、Webサイトの問い合わせフォーム、SNS、チャットなど、さまざまなチャネルから問い合わせを行うようになりました。顧客ニーズに応えるため、コールセンターやコンタクトセンターも複数のチャネルで顧客対応をしなければなりません。コールセンターのシステム化が進んでいない場合、オペレーターが電話、FAX、PCと複数の情報通信技術(ICT)を運用せざるをえず、業務負担増加の一因となっています。

3 .コロナ禍での在宅勤務の増加

新型コロナウイルス感染症の広がりにともない、首都圏を中心に在宅勤務制度を導入する企業が増えています。東京都の報道発表資料によると、2021年3月後半の都内企業のテレワーク導入率は56.4%と、全体の過半数の企業が在宅やリモートで仕事をしています。[注1]

企業のコールセンター部門も例外ではありません。しかし、秘匿性の高い顧客情報を扱う点や、電話、PC、コールセンターシステムなどのICT環境の整備が必要な点から、95%の在宅勤務率を達成した事例がある一方で、一部機能のみを在宅勤務に移管し、かえって業務効率の低下につながる企業が少なくありません。コロナ禍の先行きが不透明ななかで、コールセンター部門は感染対策に追われることになります。

[注1] 東京都産業労働局:テレワーク導入率調査結果をお知らせします!3月後半の調査結果
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/04/02/11.html

企業のコールセンターの課題の3つの解決策

ここまで、企業のコールセンターやコンタクトセンターが抱える課題を説明しました。それでは、コールセンター部門は課題解決に向けてどのような施策をとればよいのでしょうか。ポイントとなるのが、「問い合わせ件数の削減」です。そもそもの問い合わせ件数を削減することで、慢性的な人手不足の状態でも、少ないオペレーターでコールセンター部門を運営できます。また、オペレーターの業務負担が減少すれば、新型コロナウイルス感染症にともなう在宅勤務への移行にも対応しやすくなります。コールセンターの問い合わせ件数を減らし、現状の課題を解決するための3つの方法を説明します。

1. FAQ管理システムを導入する

問い合わせ件数の削減に役立つのが、FAQ管理システムです。FAQ管理システムとは、「よくある質問」をまとめたFAQサイトの作成や効果測定に必要な機能がワンストップでそろったシステムです。FAQ管理システムを導入すれば、お客さまがスマートフォンやタブレットでいつでもどこでも閲覧できるFAQコンテンツを手軽に作成できます。FAQ管理システムを導入することで、お客さま自身が「よくある質問」を検索・閲覧し、疑問や悩みを自分自身で解決できるため、問い合わせを抑制できます。そのため、オペレーターの業務負担を軽減し、少ない人員でもコールセンター部門の運営が可能です。オペレーターのワークライフバランスの改善にもつながるため、従業員満足度を高め、離職率の低下も期待できます。

2.チャットボットを導入する

FAQ管理システムと同様、チャットボットの導入によっても、コールセンターの問い合わせ件数を削減できます。チャットボットとは、お客さまからの問い合わせに自動で対応するチャットシステムです。人工知能(AI)が搭載されたチャットボットなら、細かい表記ゆれや曖昧な質問にも対応でき、基本的な問い合わせであれば正確に回答できます。また、機械学習を繰り返すことで、問い合わせの精度をさらに高めることができます。チャットボットでは対応できない質問のみを人間のオペレーターが対応すればよいため、問い合わせ対応を半自動化し、オペレーターの業務負担を軽減できます。チャットボットサービスを導入すれば、チャットボットの作成や、問い合わせデータの学習などがワンストップで実現するため、チャットボットの導入が初めての方でも安心です。

3.コールセンター向け顧客管理システム(CRM)を導入する

多様化する顧客流入経路に対応するなら、コールセンター向けの顧客管理システム(CRM)の導入もおすすめです。CRMを導入することで、Webサイトの問い合わせフォーム、SNS、チャットなど、さまざまなチャネルからの問い合わせの対応履歴を一元管理でき、対応漏れや重複対応を防ぐことができます。また、問い合わせと同時に顧客情報をポップアップする機能や、テンプレートを用いた回答作成など、オペレーターの応対支援も搭載されています。また、コールセンター向けCRMはテレワークやリモートワークに対応しているものもあり、在宅勤務への移行もスムーズです。CRMを導入することで、コールセンターやコンタクトセンターの業務負担を減らしたり効率化することが可能です。

【まとめ】

コールセンターの課題解決のため、問い合わせ件数の削減を

企業のコールセンターやコンタクトセンターは、慢性的な人手不足や業務負担の増加、新型コロナウイルス感染症への対応など、さまざまな課題を抱えています。コールセンターの課題解決のポイントとなるのが、「問い合わせ件数の削減」です。問い合わせ件数の削減に役立つのが、FAQ管理システムやチャットボットの導入です。「よくある質問」をお客さま自身で解決できる仕組みを整えることで、問い合わせ件数を減らし、現場のオペレーターの負担を軽減できます。また、コールセンター向け顧客管理システム(CRM)の導入も、電話、メール、SNS、チャットなどの問い合わせを一元管理できるため、業務効率化の強力な味方となります。

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