SNSキャンペーンを成功させるために重要なのが、KPI(Key Performance Indicator)の設定です。キャンペーンの具体的な目標を設定し、定期的に達成度をチェックすることで、キャンペーンの効果を客観的に測定できます。逆に、KPIを設定せずSNSキャンペーンを実施すれば、「実はキャンペーンがあまり認知されていない」、「想定したターゲット層にリーチしていない」といった問題点に気づかず、思ったような効果が得られない可能性があります。この記事では、SNSキャンペーンを成功に導くためのKPIの重要性や、Instagram、Twitter、LINEなどの媒体別に設定すべきKPIの例をわかりやすく解説します。
目次
SNSキャンペーンにおけるKPI設定の重要性
SNSキャンペーンを実施するときにもKPIの設定は重要です。そもそも、なぜKPIを設定する必要があるのでしょうか。KPI(Key Performance Indicator)とは日本語で「重要業績評価指標」といい、企業として目指すべき目標(KGI)が達成できているかを定点観測するために数値目標を定めることを意味します。SNSキャンペーンの場合、インプレッション数、クリック数、フォロワー数といったKPIを設定し、定期的にモニタリングするのが一般的です。こうしたKPIを設定することで、キャンペーンの注目度、ユーザーの属性、アクティブユーザーの割合などを分析することができ、「キャンペーンがうまくいっているかどうか」や「キャンペーンをどのように改善すればよいか」をデータに基づいて判断できます。KPIの設定や効果測定、キャンペーンの改善を繰り返し、企画をブラッシュアップしていくことが、SNSキャンペーンの成功の秘訣です。
SNSキャンペーンを実施するうえで覚えておきたい4つの用語
KPI指標の前に、SNSキャンペーンを実施するうえで覚えておきたい用語を4つ紹介します。
- インプレッション:投稿がユーザーに表示された回数
- リーチ:投稿が表示されたユーザー数
- エンゲージメント:1つの投稿に対して、ユーザーが反応した数 ※SNSにより反応の定義が異なる
- エンゲージメント率:投稿を見たユーザーのうち、どのくらいのユーザーがその投稿に反応したかの割合
いずれもよく使われる用語なので、きちんと理解したうえでKPIの設定や結果検証を行いましょう。
【種類別】SNSキャンペーンで見るべきKPI指標
キャンペーンのKPIを設定するといっても、SNSの種類によって分析できる指標が異なります。たとえば、「いいね数」や「クリック数」など、多くのSNSで共通している指標もあれば、Instagramの「フォロワー属性」やTwitterの「オーディエンスデータ」など、各SNS独自の指標もあります。キャンペーンを実施するSNSに合わせて、KPIとして設定する指標を選びましょう。ここでは、Instagram、Twitter、LINEで見るべきKPIをそれぞれ紹介します。
Instagramで見るべき5つのKPI
Instagramとは、写真や動画を投稿してコミュニケーションを行うSNSで、若年層のユーザーが多く、特に女性に人気があります。Instagramでのキャンペーンの場合、「インサイト」機能を利用することにより、自社アカウントのさまざまな指標を分析できます。「インサイト」の利用には、Facebookアカウントと連携し、ビジネスプロフィール(企業アカウント)を開設する必要があります。Instagramで見るべきKPIは次の5つです。
フォロワー数 | ・企業アカウントのフォロワー数 →キャンペーン前後でどれだけ多くのファンがついたか確認できる |
フォロワー属性 | ・フォロワーの年齢、性別、所在地などの属性データ →フォロワーの属性の分布や、キャンペーンのターゲット層に正しくリーチできているか確認できる |
インプレッション数 | ・キャンペーン投稿が閲覧された回数 →キャンペーンの反響を大まかに計測できる |
リーチ数 | ・キャンペーン投稿を閲覧したアカウントの数 →同一アカウントの閲覧数はカウントされないため、より正確な反響を計測できる |
エンゲージメント数 | ・ユーザーが「いいね」、「コメント」のいずれかのアクションを行った回数 →アクティブユーザーの数を計測できる |
Twitterで見るべき4つのKPI
Twitterの場合、Twitterアナリティクス機能を利用することでキャンペーンのKPIを測定できます。Twitterキャンペーンで見るべきKPIは次の4つです。
フォロワー数 | ・企業アカウントのフォロワー数 →キャンペーン前後でどれだけ多くのファンがついたか確認できる |
インプレッション数 | ・キャンペーンツイートが閲覧された回数 →キャンペーンの反響を大まかに計測できる |
エンゲージメント率 | ・「いいね」、「リツイート」、「リプライ」、「フォロー」、「(メディアやURLなどの)クリック」の5つを合計し、インプレッション数で割った指標 →エンゲージメント率が高いほど、キャンペーンツイートを見たユーザーが具体的なアクションを起こしていることがわかる |
オーディエンスデータ | ・ユーザーの地域、性別、言語、プラットフォームなどの属性データをまとめたもの →ターゲティング設定を行っている場合、ユーザーの投稿内容を自動で分析し、興味関心などのデータを取得できる |
LINEで見るべき5つのKPI
LINEの場合、LINE公式アカウントのダッシュボード内にある「分析」タブから、さまざまな指標を分析できます。LINEキャンペーンで見るべきKPIは次の3つです。
友だち数 | ・LINE公式アカウントの友だち数 →キャンペーン前後でどれだけ多くのファンがついたか確認できる |
ブロック数 | ・LINE公式アカウントがブロックされた数 →ブロック率が高い場合、メッセージの頻度が高すぎたり、メッセージ内容がユーザーの属性に合っていない可能性がある |
ターゲットリーチ | ・LINE公式アカウントの友だち数から、ブロックされた数などを除いた指標 →メッセージが確実に届くユーザー数を確認できる |
SNSキャンペーンにおけるKPI設定のポイント
SNSキャンペーンのKPIを設定するうえで、どのような点に気をつければよいのでしょうか。多くの企業がつまずくのが、「KPIの目標数値をどうやって設定するか」という問題です。SNSキャンペーンにおけるKPIの目標数値は、「競合他社の数値から平均値を割り出す」、「自社の売上や獲得したいリード数から逆算し、目標を決める」の2つの方法で決めるのが一般的です。悩んだ場合は、競合他社のフォロワー数やキャンペーン投稿のいいね数などを参考に、目標を設定しましょう。
SNSキャンペーンを実施するならプレゼント企画もおすすめ
SNSキャンペーンを成功させるためには、ユーザーの興味や関心を惹く投稿をすることが大切です。SNSと相性の良いデジタルギフトサービスなどを用いたプレゼント企画は、普段の投稿にマンネリ化を感じた場合やスタートダッシュ施策におすすめです。KPIを設定したら、次はその達成に向けて、ユーザーが興味関心を抱くような施策を実施しましょう。キャンペーン実施後は効果測定を行い、定期的にKPIを見直してブラッシュアップしていくことが成功の秘訣です。
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【まとめ】
SNSキャンペーンの成功の秘訣はKPIの設定にあり
SNSキャンペーンを成功させるには、インプレッション数、クリック数、フォロワー数といったKPIを設定し、効果測定を行うことが大切です。Instagram、Twitter、LINEなど、SNSによって分析可能な指標が異なる点に注意しましょう。KPIの目標数値は、競合他社の数値を参考にしたり、自社の売上から逆算して決めるのが一般的です。KPIを設定したら、ユーザーの興味や関心を惹くような企画を実施しながら、効果測定や定期的なKPIの見直しを行い、SNSキャンペーンをどんどんブラッシュアップしていきましょう。