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自治体がFAQシステムを導入するメリットや選び方を徹底解説

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少子高齢化が進み、このまま高齢者人口(65歳以上)が増加すると、地方自治体はさまざまな行政課題に直面するといわれています。たとえば、職員の深刻な人手不足や、窓口対応の業務負担の増加、行政サービスの質の低下などが一例です。政府はこうした問題を解決するため、「自治体DX推進計画」(令和2年12月25日)や「地方公共団体におけるオンライン利用促進指針」(令和2年3月4日改訂)を次々と発表し、「行政手続きのオンライン化」を方針として掲げました。その一環として、注目を集めているのが「FAQシステム」です。この記事では、自治体がFAQシステムを導入するメリットや選び方をわかりやすく解説します。

自治体がFAQシステムを導入するメリット


FAQシステムとは、FAQページ(よくある質問)を作成する機能や、ユーザーが利用しやすいインターフェースを提供するためのツールです。自治体がFAQシステムを導入するメリットは2つあります。

  • よくある質問(FAQ)を誰でも簡単に公開できる
  • 住民から寄せられる質問への対応業務を減らせる

団塊ジュニア世代が一斉に退職し、高齢者人口が急増する「2040年問題」が懸念されるなかで、地方自治体も抜本的な業務改革が求められています。FAQシステムを導入し、行政サービスの課題を解決しましょう。

よくある質問(FAQ)を誰でも簡単に公開できる

FAQシステムには、ブログのような感覚でFAQページを作成できる「エディタ機能」があります。また、FAQページの検索やカテゴリ分けなどの機能も簡単に実装することが可能です。HTMLの知識がない人でも、FAQシステムを導入すればノンプログラミングで高品質なFAQサイトを構築できます。

住民から寄せられる質問への対応業務を減らせる

自治体の窓口業務は以下のような課題を抱えています。

  • 同じような問い合わせが多く、窓口の担当者が時間をとられている
  • 窓口のペーパーレス化が進んでおらず、必要な資料を探すのに時間がかかる
  • 業務の属人化が起きており、特定の担当者以外では答えられない問い合わせがある

FAQシステムを導入すれば、こうした自治体の窓口業務の課題を解決できます。FAQシステムを導入し、住民からの問い合わせが多い質問をFAQページにまとめておけば、住民が問い合わせを行う前に疑問や悩みを解決できます。また、職員がFAQを参照すれば、問い合わせに必要なナレッジを得ることも可能です。窓口業務の効率化だけでなく、ペーパーレス化の遅れや業務の属人化の解消につながるのがFAQシステムです。

自治体向けFAQシステムの選び方

FAQシステムといっても、社内向けのシステムやユーザー向けのシステム、コールセンター向けのシステムなど、さまざまな種類があります。ここでは、地方自治体などの行政向けのFAQシステムを選ぶときのポイントを3つ紹介します。

専門知識がなくても簡単にFAQを作れるシステムを選ぶ

FAQシステムを導入するときは、Webページの作成に必要なHTML(Hyper Text Markup Language)などの専門知識がなくてもFAQを作れるシステムを選びましょう。誰でも簡単にFAQを作成できるシステムなら、担当者が新たに知識を覚えたり、スキルを身につけたりする必要がありません。おすすめなのが、ブログやWordのような感覚でFAQを蓄積できる「エディタ機能」のあるFAQシステムです。FAQを新たに追加したり、既存のFAQを修正したりする際も簡単な操作でFAQを作れます。

住民が直感的に使えるシステムを選ぶ

FAQシステムを利用するのは職員だけではありません。行政手続きの案内や、観光案内やPR情報の発信、新型コロナウイルス関連のQ&Aなどの掲載を目的としてFAQシステムを導入する場合、住民もFAQページにアクセスします。職員の視点だけでなく、ユーザーである住民の目線に立って、直感的に使えるインターフェースのFAQシステムを選びましょう。複雑な操作が必要なシステムや、画面が見づらいシステムを選ぶと、せっかくFAQを作成しても利用者数が伸びない恐れがあります。

チャットボットと連携できるシステムを選ぶ

FAQシステムを導入する際は、チャットボットと連携できるものを選ぶのがおすすめです。チャットボットとは、ユーザーからの問い合わせに自動で応答するプログラムのことを指します。簡単な内容の問い合わせなら、年金や子育て、医療・福祉、ごみの出し方など、行政サービスに関する質問に24時間365日自動で対応できます。
実際に総務省が取りまとめた「地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等調査」によると、全国で55の自治体が「行政サービスの案内」を目的として「チャットボットによる応答」を取り入れています。[注1]

[注1] 総務省:地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等調査P3
https://www.soumu.go.jp/main_content/000624150.pdf

自治体がFAQシステムを導入する流れ

自治体がFAQシステムを導入するときの流れは以下の通りです。

  1. システムをいくつかピックアップする
  2. 電話やメール、Webフォームなどから問い合わせる
  3. 見積もりをとってシステムを比較する
  4. システムの選定後、導入準備をはじめる

まずは候補となるFAQシステムをいくつかピックアップし、ヒアリングや見積もりの内容を比較しながら、行政課題の解決につながりそうなシステムを選定しましょう。

システムをいくつかピックアップする

自治体向けのFAQシステムのなかから、気になるものをいくつかピックアップしましょう。前項で説明した通り、ホームページ作成の知識がなくても簡単にFAQを作成できるシステムや、住民が使いやすそうなインターフェースのシステムのなかから候補を絞りましょう。

電話やメール、Webフォームなどから問い合わせる

システムの候補が決まったら、電話やメール、Webフォームなどからサービス会社に問い合わせましょう。ほとんどの場合、最初の問い合わせは無料で行うことができます。要望や疑問、相談などがある場合は、この機会に担当者に伝えておきましょう。

見積もりをとってシステムを比較する

問い合わせを行ったら、担当者からヒアリングを受け、要望に合った機能やプランの説明をしてもらえます。不明な点がない場合は、そのまま見積もりを依頼しましょう。複数のFAQシステムの見積もりを比較し、予算にあったものを選ぶことが大切です。

システムの選定後、導入準備をはじめる

FAQシステムの選定が終わったら、導入準備に進みます。クラウド型のFAQシステムの場合、大規模なシステム開発やサーバーの準備は必要ありません。担当者向けの説明会や、FAQシステムの運用ルールの策定などを実施しましょう。カスタマーサポートの充実したFAQシステムなら、専任の担当者から導入後の運用支援を受けることも可能です。

【まとめ】

自治体がFAQシステムを導入すれば、窓口の業務負担を軽減できる!

FAQシステムは、FAQの作成や運用を効率化するためのツールです。自治体がFAQシステムを導入すれば、住民からの問い合わせ件数の削減や、情報共有の促進、ペーパーレス化の推進など、さまざまなメリットを得られます。「似たような問い合わせが多く、窓口の業務負担が増えている」、「業務の属人化が進み、住民の質問に答えられないケースが多い」といった課題を抱えている場合は、FAQシステムの導入を検討しましょう。FAQシステムを導入する際は、まずシステムをいくつかピックアップし、ヒアリングや見積もりの内容を比較検討することが大切です。

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