米国のコンサルティング会社の調査によると、日本企業は仕事への熱意のある社員が少なく、「やる気のない社員」が70%に達していることがわかっています。[注1]
なぜやる気やモチベーションが低い社員がこれほど多いのでしょうか。社員のモチベーションが下がる原因を知り、デジタルギフトをはじめとしたお金以外の報酬を活用することが大切です。この記事では、社員のモチベーションを高める方法や、デジタルギフトなどのお金以外の報酬を与えるメリットについて解説します。
[注1] 日本経済新聞社:「熱意ある社員」6%のみ 日本132位、米ギャラップ調査
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO16873820W7A520C1TJ1000/
目次
社員のモチベーションが下がる原因は?期待理論に基づいて解説
そもそも、なぜ社員のやる気やモチベーションが下がってしまうのでしょうか。社員のモチベーションに関する理論として、カナダの心理学者ビクター・ヴルームの「期待理論」があります。期待理論とは、「自分の努力に対し、ふさわしい報酬が期待できるときにモチベーションが上がる」という心理モデルです。たとえば、資格を習得することで昇給や手当が期待できる場合、社員のモチベーションが高まります。期待理論を利用して社員のモチベーションを高めるには、社員の努力を正当に評価し、見合った報酬が得られる仕組みをつくることが大切です。
社員のモチベーションを高める3つの方法
社員のやる気やモチベーションが下がる原因をふまえて、次の3つの対策をしましょう。
- 目標設定をおこなう
- インセンティブを与える
- 相談窓口を設け、異変に気づくことも大切
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
目標設定をおこなう
魅力的な目標を設定することで、社員が「目標を達成したい」、「期待に応えたい」と感じ、日々の業務にやりがいが生まれます。これを「ラダー効果」と呼びます。目標設定をおこなう仕組みとして、たとえば目標管理制度(MBO)があります。MBOとは、社員が個人目標を設定し、上長が定期的に目標の達成度をフィードバックする制度です。やる気やモチベーションの向上を目的として目標設定をおこなうときは、SMARTの法則を参考にしながら、魅力的かつ実現可能な目標を設定することが大切です。
- 具体的な目標を設定する(Specific)
- 数字やデータで測定可能な目標を設定する(Measurable)
- 現実的に達成可能な目標を設定する(Achievable)
- 企業やチームのビジョンと関わりのある目標を設定する(Relevant)
- 目標の期限を設定してメリハリをつける(Time-bound)
インセンティブを与える
ただ目標を設定するだけでなく、成果に見合ったインセンティブを社員に与えることが大切です。金銭的な報酬に限らず、「ありがとう」、「よくがんばった」といった声掛けだけでも十分に効果が期待できます。自分の仕事が会社に貢献していると実感できれば、社員のやる気やモチベーションが高まります。この心理的な働きを「サンクス効果」と呼びます。目標の達成度や難易度に合わせ、社員の努力をねぎらう仕組みをつくりましょう。
相談窓口を設け、異変に気づくことも大切
社員のモチベーションを高めるには、モチベーションを低下させている原因にいち早く気づくことも大切です。社内に相談窓口を設ければ、「やる気が低下していないか」、「不満や悩みを抱えていないか」など、社員の異変にすばやく気づくことができます。とくに人間関係の悩みは、周囲の同僚や直属の上司に相談しづらいケースもあります。社員が安心して仕事や人間関係の悩みを相談できる仕組みをつくることが大切です。
お金以外の報酬を活用する2つのメリット
インセンティブといっても、昇給やボーナスなど金銭的な報酬だけではありません。金銭的な報酬と非金銭的な報酬を組み合わせることで、より効果的に社員のモチベーションを高められます。この手法をトータル・リワード(Total Reward)と呼びます。お金以外の報酬を活用するメリットは次の2点です。
お金よりも気軽に贈れる
昇給やボーナスなどの金銭的な報酬を与える場合、自社の人事制度に基づいた査定が必要です。しかし、お金以外の報酬なら、もっと気軽に付与することができます。たとえば、お金以外の報酬には次のようなものがあります。
サンクスカード | 日頃の感謝をカードに書き、お互いに贈り合う |
特別休暇 | 法定休暇以外の休暇を与え、日頃の努力や成果をねぎらう |
表彰制度 | 社員の前で日頃の努力や成果を表彰する |
ノベルティの配布 | 普段使える文房具から特別なカタログギフトまで、もらったらうれしいノベルティを社員に配布する |
企業のカラーを出せる
ユニークなインセンティブを用意すれば、企業のカラーを出すことができます。たとえば、現金以外のインセンティブを活用している事例として、株式会社メルカリの「mertip(メルチップ)」が挙げられます。mertipとは、コミュニケーションツールのSlackを活用し、チャットで感謝の言葉を送り合うと同時にポイントが付与される制度です。このように話題性のある報酬制度を用意し、対外的にアピールすれば、より多くの人に自社について興味を持ってもらえます。
社員のモチベーションアップにデジタルギフトが適している2つの理由
社員のモチベーションアップを目指すなら、デジタルギフトサービスの導入がおすすめです。デジタルギフトなら、入社1ヶ月後やプロジェクトの終了後など、タイミングに合わせてギフトを贈ることができます。また、デジタルギフトは最小100円のミニマムギフトから自由に商品を選べるため、目標や成果に合わせたインセンティブの付与が可能です。
業務の節目に合わせてギフトを贈れる
デジタルギフトサービスを導入すれば、さまざまな商品をデジタルコード化し、メールやSMSなどで気軽に贈ることができます。そのため、業務の節目やタイミングに合わせて、柔軟にインセンティブを付与することが可能です。たとえば、以下のようなデジタルギフトの運用方法があります。
- 入社1ヶ月後に文房具やコーヒー引換券などをプレゼント
- 社員の誕生日に特別なカタログギフトをプレゼント
- クリスマスやバレンタインデーなど、シーズンに合わせたギフトをプレゼント
- プロジェクトの打ち上げにデジタルギフトを活用
目標や成果に合わせてギフトを贈れる
デジタルギフトサービスなら、最小100円のミニマムギフトから高額な商品まで、さまざまな金額のギフトをプレゼントできます。そのため、社員が達成した目標や成果に合わせて、自由にギフトの内容を選ぶことが可能です。「社員のやる気やモチベーションが上がらなくて困っている」、「社員にギフトを贈りたいが、どのように送ればよいかわからない」場合は、デジタルギフトサービスの導入を検討しましょう。
【まとめ】
社員のモチベーションのため、お金以外のインセンティブの活用を!
社員のモチベーションは、自分の努力や成果に対し、相応の報酬が得られないと感じたときに低下します。適切な目標設定やインセンティブの付与により、社員のやる気を高めることが可能です。社員にインセンティブを付与する場合、昇給やボーナスだけでなく、お金以外の報酬も有効活用しましょう。とくにデジタルギフトサービスを導入すれば、「業務の節目に合わせてギフトを贈る」、「目標や成果に合わせてギフトを贈る」といった柔軟な運用が可能です。