インスタグラム(Instagram)には、個人アカウントだけでなく、企業のマーケティングに適したビジネスアカウント(プロアカウント)があります。総務省の統計によると、2019年のインスタグラムの利用率は20代で63.4%、30代で48.6%です。[注1]
そのため、20~30代のユーザーや、女性ユーザーをターゲットとしたビジネスを行っている企業は、インスタグラムのビジネスアカウントを活用することでビジネス機会を広げられます。この記事では、意外と知られていないインスタグラムの「ビジネスアカウント」の使い方や、ビジネスアカウントのメリットとデメリット、ビジネスアカウントを運用する際の注意点について詳しく解説します。
[注1] 総務省:令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>
https://www.soumu.go.jp/main_content/000708015.pdf
目次
インスタグラムのビジネスアカウントとは?個人アカウントからの切り替え方法も解説!
インスタグラムのビジネスアカウント(プロアカウント)とは、個人アカウントと違い、企業の販促やブランディングに適したアカウントです。インスタグラム公式の調べでは、なんらかのビジネスアカウントをフォローしているユーザーの割合は90%。インスタグラムがきっかけで企業やブランドとのやりとりが生まれたと感じているユーザーは全体の3分の2に及び、インスタグラム広告によってブランドへの興味が高まったと回答したユーザーの割合は50%に達しています。[注2]
インスタグラムのビジネスアカウントを活用すれば、個人アカウントよりも効率的にSNSマーケティングを仕掛けることが可能です。
[注2] Instagram:Instagramの最新トレンドを知る
https://business.instagram.com/?locale=ja_JP
ビジネスアカウントへの切り替え方法
インスタグラムのビジネスアカウントの運用を始めるには、まず通常の個人アカウントを開設する必要があります。インスタグラムのビジネスアカウントは次の5つのステップで解説できます。
- アカウントを開設
- 「設定」からプロアカウントに切り替える
- アカウントの種類を選ぶ
- 企業やサービスの内容にあったカテゴリーを選ぶ
- 運用開始
インスタグラムの個人アカウントを開設したら、「設定」から「アカウント」を選び、「プロアカウントに切り替える」をタップしましょう。その後、「ビジネス」、「クリエイター」のいずれかからアカウントの種類を選べるため、企業の場合は「ビジネス」をタップします。最後に、企業やサービスの活動内容に合ったカテゴリーを選びます。このとき選択したカテゴリーに基づいて、インスタグラムの投稿が親和性の高いカテゴリーのユーザーに表示されやすくなります。
インスタグラムのビジネスアカウントを使用するメリット3つ
インスタグラムのビジネスアカウントを使用するメリットは3つあります。
「ビジネスプロフィール」を設定できる
インスタグラムのビジネスアカウントに切り替えれば、「ビジネスプロフィール」を設定できます。ビジネスプロフィールには、企業や店舗の住所や電話番号、メールアドレス、位置情報などの掲載が可能です。また、プロフィール画面には、「電話する」、「メール」、「道順(※マップでの道案内)」、「席を予約する」など、企業が任意のアクションボタンを設定できます。インスタグラムの投稿を見たユーザーが、プロフィールから直接問い合わせを行ったり、そのまま予約を行えるため、販促や店舗集客につながります。
分析ツールを活用し、効果測定を行える
ビジネスアカウントの「インサイト」機能を使えば、簡単にインスタグラムの投稿の効果測定が可能です。インサイト機能は、投稿の左下に表示される「インサイトを見る」から利用できます。いいね!やコメントなどのインタラクション数を計測する「アクティビティ」、投稿を見たフォロワーの年齢、性別、地域などを集計する「オーディエンス」など、さまざまな角度から投稿の反響を分析できます。
インスタグラム上に広告を掲載できる
ビジネスアカウントは、「インスタグラム広告」の利用が可能です。インスタグラム広告の利用は有料ですが、広告を出稿することで、フォロワー以外のユーザーにも情報発信ができるというメリットがあります。インスタグラム広告を利用するには、投稿の右下の「宣伝」ボタンをタップし、ターゲットや予算、配信期間などを設定する必要があります。
インスタグラムのビジネスアカウントを使用するデメリット2つ
インスタグラムのビジネスアカウントを使用するデメリットは2つあります。
非公開アカウントに戻せない
インスタグラムの個人アカウントには、いつでもアカウントを非公開状態に戻し、フォロワー以外が投稿を閲覧できないようにする機能があります。しかし、ビジネスアカウントに切り替えれば、非公開アカウントに戻す機能が利用できなくなります。ただし、ビジネスアカウントの目的が企業の販促やブランディングであることを考えると、アカウントを非公開状態にするケースはほとんどないため安心です。
フォロワー獲得には継続的な運用が必要
ビジネスアカウントのフォロワーを増やし、自社のファンを育成するには、継続的なアカウント運用が必要です。定期的な情報発信や、企画、キャンペーンの実施、フォロワーとのコミュニケーションなど、フォロワー獲得にはさまざまな施策を粘り強く実施していく必要があります。キャンペーンの実施には、デジタルギフトサービスもおすすめです。デジタルギフトサービスなら、予算や規模に合わせた柔軟なキャンペーン設計が可能です。ファストフードチェーンやコンビニエンスストアの商品引換券、Amazonギフト券やQUOカードPayなど、豊富な種類のギフトからキャンペーンにあったギフトを選べます。公式アカウントのフォローやいいね!、コメントをキャンペーンの参加条件にすることでユーザーも気軽に参加できます。インスタグラムのビジネスアカウントは無料で利用できるため、管理コストはほとんどかかりませんが、フォロワーを増やすには継続的な運用が必要であることを覚えておきましょう。
インスタグラムのビジネスアカウントを運用する際の注意点2つ
インスタグラムのビジネスアカウントを運用する際は、「短期間でユーザーネームを何度も変更しない」、「セキュリティ強化のため、二段階認証を利用する」の2点に注意しましょう。
短期間でユーザーネームを何度も変更するとアクション制限がかかる
個人アカウントをビジネスアカウントに切り替える際、ユーザーネーム(@マークから始まる文字列)を変更することは可能です。ただし、ユーザーネームは短期間で何度も変更しないように注意しましょう。インスタグラムにはスパムを識別するためのAIが導入されており、短期間でユーザーネームの変更を繰り返すとスパムアカウントと認定され、一時的にアクション制限がかかる可能性があります。アクション制限がかかると、他のユーザーの投稿へのいいね!やコメントができなくなり、アカウント運用に支障をきたします。また、ユーザーネームも14日間変更できなくなるため注意が必要です。
セキュリティ強化のため、二段階認証を利用しよう
近年、インスタグラムなどのSNSアカウントを乗っ取り、個人情報や機密情報を盗んだり、詐欺などの犯罪行為の踏み台にしたりする事例が相次いでいます。インスタグラムの不正ログインを防ぐため、「二段階認証」を利用してセキュリティを強化しましょう。二段階認証は、「設定」画面の「セキュリティ」をタップすれば設定できます。インスタグラムでは、専用の認証アプリか、スマートフォンや携帯電話のSMSを利用した二段階認証機能が利用可能です。
【まとめ】
インスタグラムのビジネスアカウントの機能を知り、販促やブランディングへの利用を!
インスタグラムのビジネスアカウントを活用すれば、個人アカウントよりも効率的に販促やブランディングを行えます。ビジネスプロフィールの活用や、「インサイト」上での効果測定、インスタグラム広告の出稿など、ビジネスアカウントにしかないメリットはたくさんあります。一方で、ビジネスアカウントのフォロワーを増やすためには、キャンペーンの実施など、継続的な運用が必要である点に注意が必要です。インスタグラムのビジネスアカウントの機能を知り、販促やブランディングに利用しましょう。