Webでの集客やマーケティングに携わっていると「ダイレクトレスポンスマーケティング」というワードを一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。ダイレクトレスポンスマーケティングとは、問い合わせなどの顧客からの反応(レスポンス)を受け、商品やサービスを直接(ダイレクト)アプローチするマーケティング手法です。プッシュ型のマーケティングやセールスと比べて、成約率や費用対効果の向上が期待できるダイレクトレスポンスマーケティングについて、この記事では、意味やメリット、効果的に実施するためのポイントを解説します。
目次
ダイレクトレスポンスマーケティングとは?
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM:Direct Response Marketing)とは、広告やWebサイトから反応(レスポンス)があった顧客に、商品やサービスを直接(ダイレクト)アプローチし、販売、契約につなげるマーケティング手法です。飛び込み営業やテレアポなどのプッシュ型と違い、何らかのレスポンスやリアクションを行った見込み顧客をターゲットとします。そのため、該当の商品やサービスに少なからず興味をもった顧客を選別できることから、マスマーケティングのように不特定多数を対象とした広告に比べて、費用対効果が高いとされています。
ダイレクトレスポンスマーケティングの歴史は長く、もともとはアメリカの通販業界で発展した手法で、日本では1990年頃に普及したといわれています。そして昨今はインターネットなどの発達によって、顧客からのレスポンスを24時間365日得られるようになり、細かい効果測定ができるようになりました。潜在的ニーズを持っている顧客を顕在化させる手法でもあるダイレクトレスポンスマーケティングをうまく取り入れることで、成約率や費用対効果の向上が期待できます。
ダイレクトレスポンスマーケティングのメリット2つ
ダイレクトレスポンスマーケティングのメリットは、「効果測定が簡単」、「インターネットとの相性が良い」の2つです。それぞれのメリットを順に見ていきましょう。
効果測定が簡単
ダイレクトレスポンスマーケティングは効果測定が容易なため、フィードバックから得られた成功法則を活かし、キャンペーンやプロモーション内容を細かく改善することができます。たとえば以下のような指標を使い、どの広告や活動への反応がよかったかをいくつかの実施パターンで比較することで、成功ポイントや改善点が見えてきます。
- LPへのアクセス数
- 顧客獲得コスト
- 開封率やレスポンス率
- 商品やサービスの成約率(コンバージョン率)
また、ダイレクトレスポンスマーケティングはターゲットを絞り、レスポンスを得られた顧客にのみアプローチを行います。そのため、Web広告のA/Bテストなど、広告内容を改善するための媒体テストも低コストで実施でき、効率よくマーケティング施策の精度を高めることができます。
インターネットとの相性が良い
ダイレクトレスポンスマーケティングは、インターネットとの相性が良いのも特徴です。通販業界をはじめ、従来は顧客の返答アクションを得られる時間が限られており、顧客からの受信業務(インバウンドコール)や、問い合わせをした見込み顧客のリスト化など、少なからず手間やコストも必要でした。しかし、Web広告やWebサイトなどのインターネットを介した情報発信を行うことで、24時間365日いつでも顧客のレスポンスを得ることができます。Webフォームを通じ、顧客自身に氏名・住所・メールアドレスを入力してもらうことで、見込み顧客のリスト化も容易です。インターネットを活用することで、集客から販売、契約までの各プロセスをより簡単に実施できるようになったため、ダイレクトレスポンスマーケティングの費用対効果がさらに高まりました。
ダイレクトレスポンスマーケティングのデメリットは?商品やサービスの向き不向きを考えよう
ダイレクトレスポンスマーケティングには向き不向きがあります。商品やサービスの特性に合わせて、マーケティング方法を選ぶことが大切です。たとえば、ダイレクトレスポンスマーケティングは価格が安く、利益率が低い商品やサービスには向いていません。ターゲットを絞り、レスポンスを得られた顧客に対してアプローチを行うため、薄利多売のビジネスモデルにはマッチしづらい傾向にあります。また、ダイレクトレスポンスマーケティングでは、見込み顧客の潜在的ニーズを顕在化するための育成という過程があり、購買意欲を高めるために、顧客にとって有益な情報やノウハウも同時に発信する工夫が必要ため、即効性の高いマーケティング手法ではありません。そのため、家電の修理や水漏れトラブルなど緊急を要するサービスには向いておらず、顧客獲得に工夫が求められます。
ダイレクトレスポンスマーケティングの3つのポイント
ダイレクトレスポンスマーケティングを効果的に実施するためのポイントは3つあります。少しでも多くのレスポンスを集め、見込み顧客を育成し、顧客単価の高い優良顧客を増やすため、「集客」、「育成」、「販売・契約」の3つのプロセスを意識しましょう。
集客:見込み顧客をリスト化する
まずは見込み顧客を獲得し、リスト化しましょう。Web広告やWebサイトを活用し、メルマガ登録や資料請求などをきっかけに、氏名・住所・メールアドレスを顧客自身で入力、フォーム送信してもらう方法が一般的です。レスポンス率を高めるために、ギフトなどのインセンティブを付与することで、顧客のモチベーションを上げるのも有効です。Web上でギフト配信まで完結できるデジタルギフトサービスなら、受け取る顧客側も贈る企業側も負担が少なく実施できます。また、最小100円のミニマムギフトから高額ギフトまで幅広く取り扱いがあるため、購買ステータスに応じた柔軟なキャンペーン設計が可能です。
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育成:見込み顧客と信頼関係を構築する
次に、リスト化した見込み顧客を「育成」し、信頼関係を構築していきます。育成は見込み顧客の潜在的ニーズを顕在化していくプロセスです。購買意欲を高めるために、商品やサービスに関するお役立ち情報や、顧客にとって有益な情報、ノウハウを継続的に発信しながら、信頼関係を構築していきましょう。ただし、いきなり商品やサービスを売りつけても販売、契約にはつながりません。具体的には、集客で獲得した見込み顧客に対して、メルマガやDMなどを定期的に配信し、購買意欲をじっくり高めていくイメージです。
販売・契約:見込み顧客にオファーを行う
見込み顧客の購買意欲を高めたら、いよいよ商品やサービスの販売、契約につなげます。その際、「今なら○○円お得」「限定○○点のみ販売」など特別なオファーを行い、購入の決め手となる後押しを演出するのがポイントです。オファーを成功させるには、いかに見込み顧客との信頼関係を構築できたかが重要になってきます。「集客」、「育成」、「販売・契約」それぞれのポイントを抑えながら、ダイレクトレスポンスマーケティングを実践しましょう。
【まとめ】
ダイレクトレスポンスマーケティングのポイントを理解し、成約率や費用対効果の高いマーケティングを
ダイレクトレスポンスマーケティングとは、問い合わせや資料請求など何らかのレスポンスがあった見込み顧客をターゲットに、商品やサービスを販売、契約につなげるマーケティング手法です。飛び込み営業やテレアポのようなプッシュ型のマーケティングやセールスと違い、効率的で費用対効果の高い手法とされています。ダイレクトレスポンスマーケティングを成功させるには、「集客」、「教育」、「販売・契約」の3つのプロセスを理解し、見込み顧客を育成、自社の商品やサービスへの興味関心を醸成することが欠かせません。