FAQ(Frequently Asked Questions)とは、「よくある質問」を一問一答形式でまとめたもので、ユーザーの自己解決の促進や、問い合わせ数を削減するためのコンテンツです。しかし、実はこれだけでなく、自社サイトやオウンドメディアのSEO(Search Engine Optimization)を行ううえでも、FAQページの作成は効果的です。なぜ、「よくある質問(FAQ)」のページを充実させることで、オーガニック検索からの流入を増やすことができるのでしょうか。この記事では、FAQページがSEO対策につながる理由や、検索流入対策としてFAQページを作成する場合のポイントを解説します。
目次
SEO対策としてFAQページを作成すべき3つの理由
SEO対策としてFAQページを作成すべき理由は3つあります。テキスト情報の多い内容で構成されるFAQページは、検索エンジンとの相性が良く、サイト内リンクを自然に増やすことが可能です。また、高品質なコンテンツを定期的に追加していくことで、さらにSEO対策への効果を発揮できます。
FAQページは検索エンジンとの相性が良い
Googleでは、Googleと相性の良いサイトを作成するための方法をいくつか紹介しており、そのなかに「ユーザーが探している情報を提供する」というのがあります。そして、検索順位を高めるうえで、「サイト内、特にホームページで質の高いコンテンツを提供することが、最も重要」としています。[注1]
そもそもFAQページとは、ユーザーの疑問や悩みを解決するために有益な情報をコンテンツ化していくことが目的であるため、検索エンジンのアルゴリズムと相性がよく、検索結果で上位表示されやすいという特徴を持っています。また、Googleをはじめとする検索エンジンのクローラーは、画像にふくまれるテキストを認識できません。しかし、FAQページはテキスト情報も多く含むコンテンツのため、クローラーが見つけやすく、検索順位が高くなりやすいといわれています。
[注1] Google:Googleと相性の良いサイトを作成する方法
https://support.google.com/webmasters/answer/40349?hl=ja
サイト内リンクを増やせる
検索エンジンのクローラーがWebページを見つけやすくするには、サイト内リンク(内部リンク)を増やすことも大切です。Googleのヘルプページでも、「各ページには、少なくとも1つの静的なテキストリンクからアクセスできるように」と、論理的なサイト構成にすることを推奨しています。[注1]
FAQページでは、関連するFAQページや商品ページへのリンクを記載することも少なくありません。自然な形でサイト内リンクを増やせるのも、FAQページがSEO対策に有効な理由の一つです。
コンテンツの追加や更新が簡単
FAQページの一般的な運用では、コールセンターなどへの問い合わせ内容を分析し、コンテンツの追加や更新をしていきます。Googleなどの検索エンジンの特性を踏まえ、高品質なコンテンツを定期的に増やすことで、さらに検索順位を高めることができます。また、古い情報を最新の情報に修正することも、検索エンジンからの評価が高まるといわれています。
このようにFAQページはSEO対策という観点からも優れており、多くの企業が自社サイト内にFAQページを掲載しています。
SEO対策に効果的なFAQページとは?作成時の3つのポイント
それでは、SEO対策に効果的なFAQページにはどのような共通点があるのでしょうか。ここでは、オーガニック検索で上位表示を狙うためのFAQページの作り方について、ポイントを3つ紹介します。
検索キーワードを分析する
SEO対策の観点でFAQページを作成する場合は、まず質問や回答にふくまれるキーワードを吟味しましょう。ユーザーからの関心が高い検索キーワードや、狙った検索キーワードをFAQページに盛り込むことで、検索エンジンからの評価を高められます。ただし、検索キーワードの盛り込みすぎは逆効果です。Googleも「ページにキーワードを過度に詰め込む」ことは推奨しておらず、「Googleではそれらを不正と判断し、サイトを登録しない」可能性もあると明示しています。[注1]
そもそも、FAQページはユーザーの疑問や悩みを解決するためのコンテンツです。本文中のキーワードは文字数全体の2%程度にとどめ、ユーザーにとって読みやすく、ためになるコンテンツの作成を意識しましょう。
定期的にメンテナンスを行う
FAQコンテンツはとくに、時間が経過すると情報が古くなり、ユーザーにとって役に立たないコンテンツになりかねません。FAQページを作成したら終わりではなく、定期的にメンテナンスを行い、コンテンツをアップデートしましょう。FAQの内容を常に最新情報に保つことで、高品質なコンテンツの維持と更新頻度を高めることができ、検索エンジンからの評価も高まります。FAQページのメンテナンスにあたって、サイト内リンクが古くなっていないか、検索キーワードを詰め込みすぎていないかなどもチェックしましょう。
FAQごとにページを作成する
サイト内リンクを増やすには、FAQごとに独立したページを作成しましょう。FAQの数だけページを増やすことができるため、よりSEOへの効果が期待できます。また、ユーザーにとっても、1ページに複数のFAQがあるより情報が探しやすく、よりユーザビリティの高いサイトづくりができます。
自社サイトのSEO対策としてFAQを実装するには?2つの方法を紹介
自社サイトのSEO対策としてFAQを実装するには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。自社独自のFAQページを内製している企業もありますが、専門的なHTMLの知識が必要だったり、メンテナンス作業も大変です。外部ツールをうまく活用することで手軽にFAQコンテンツの追加や更新ができれば、自己解決の促進や問い合わせ削減だけでなく、SEO対策としても便利です。ここでは、WordPressのプラグインを活用する方法と、FAQ管理システムを導入する方法の2つについて紹介します。
WordPressのプラグインを活用する
掲載するFAQの量が少ない場合や、自社サイトのほかのページをWordPressで制作している場合、WordPressのプラグインを活用するのも一つです。WordPressのプラグインには無料のものも多く、制作コストを抑えられます。FAQページの実装に役立つのが、「Arconix FAQ」という無料のWordPressプラグインです。Arconix FAQなら、WordPressのエディタ画面から簡単にFAQコンテンツの追加や更新を行うことができ、メンテナンス作業の手間を省けます。直感的な操作で使えるため、初めてFAQページを作成する場合にもおすすめです。
FAQ管理システムを導入する
ある程度のFAQ数があり、よりSEO対策を実施したい場合は、FAQ管理システムの活用を検討しましょう。FAQ管理システムなら、専用のエディタ機能で簡単にFAQコンテンツの作成や更新ができるばかりか、FAQページの効果測定に便利な「統計分析機能」を利用できます。統計分析機能を使えば、FAQごとの閲覧数や評価数、検索キーワードといったユーザーのフィードバックを分析し、データに基づくコンテンツのメンテナンスが可能です。SEO対策の一環としてFAQページを作成する場合は、FAQ管理システムを活用しましょう。
【まとめ】
SEO対策にFAQページは欠かせない!自社サイトにFAQを掲載しよう
自社サイトやオウンドメディアのSEO対策をするうえで、FAQページは欠かせません。FAQページを作成し、高品質なコンテンツを定期的に追加や更新していくことで、オーガニック検索からの流入を増やせます。あくまでも、FAQページ本来の目的である、「ユーザビリティの高いサイトを構築し、お客様の疑問や悩みをすばやく解決する」ことを忘れずに、ユーザー目線での有益な情報を発信していくことが大切です。SEOへの効果を高めるには、WordPressやFAQ管理システムなどをうまく活用しましょう。