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在宅コールセンターの仕組みと解決できる課題について解説

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BCP(事業継続計画)対策やオペレーター不足解消のため、オペレーターが出社せずに在宅で業務を行う「在宅コールセンター」を導入する企業が増えています。近年は、新型コロナウイルスのクラスターがコールセンター内で発生するなど、感染予防対策としても在宅コールセンターの有用性が評価されています。しかし、在宅勤務での応対品質の確保やオペレーターの管理が難しく、コールセンター業界ではこれまでテレワークが普及しませんでした。コールセンターのテレワーク化を進めるには、在宅コールセンターに必要なシステムを知り、コールセンター業務の仕組み化に取り組む必要があります。この記事では、在宅コールセンターのメリットや、在宅コールセンターに必要な仕組みについて解説します。

在宅コールセンターとは?オペレーターが在宅で勤務する仕組みのこと


在宅コールセンターとは、オペレーターがオフィス勤務ではなく、在宅勤務でコールセンター業務を行う仕組みのことです。オペレーターの働き方改革や、大規模災害などによってオフィスの稼働が難しくなった場合のBCP対策などの観点から、コールセンターのテレワーク化の必要性が指摘されてきました。しかし、一般社団法人日本コールセンター協会が2021年5月26日~6月17日に実施したアンケートによると、「原則、テレワークをしている」オペレーターは全体の11%にとどまりました。[注1]
「管理者の目が行き届かないところで応対品質を確保できるのか」、「オペレーターが在宅業務を行うと個人情報の漏えいにつながるのではないか」といった懸念から、コールセンター業界ではあまりテレワークが普及していないのが現状です。しかし、オンラインで利用可能なコールセンターシステムや、セキュリティ対策が施されたICT環境など、在宅コールセンターに必要な仕組みやシステムを整備すれば、コールセンターのテレワーク化は十分に実現できます。

[注1] 一般社団法人日本コールセンター協会:アンケート集計結果 - Vol.13「テレワーク(経年調査:3年目)」
https://ccaj.or.jp/telemarketing/enq_results_13.html

在宅コールセンターで解決できる2つの課題

在宅コールセンターを導入することで、企業はどのような課題を解決できるのでしょうか。コールセンターのテレワーク化を進めれば、働く場所にとらわれない採用活動が可能になり、オペレーターを確保しやすくなります。また、新型コロナウイルスが猛威を振るうなかで、コールセンター内でのクラスター発生を防ぐためにも、在宅コールセンターの導入が効果的です。在宅コールセンターの導入によって解決できる2つの課題を解説します。

オペレーターの人材不足を解決できる

コールセンター業界は慢性的な人材不足に悩んできました。在宅コールセンターの仕組みを導入し、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を用意すれば、オペレーター不足を解決できる可能性があります。たとえば、これまでオペレーターの採用は、原則としてコールセンター周辺に居住する人材に限られていました。しかし、コールセンターのテレワーク化に取り組めば、場所や地域にかかわらず、全国的にオペレーターを採用できるようになります。また、育児や介護などを理由にオフィス勤務ができない方も、在宅オペレーターとして採用できます。オペレーターの人材不足に悩むコールセンターは、在宅勤務制度の導入を検討しましょう。

新型コロナウイルスの感染対策を実現できる

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、コールセンター内でクラスターが発生するケースが増えています。国立感染症研究所の報告によれば、2021年5〜6月にかけて東京都内のコールセンターで複数のクラスターが発生し、計4事業所で働く209名のうち100名(47.8%)が新型コロナウイルスに罹患しました。[注2]
オペレーターが一箇所に集まり、電話での発声(顧客応対)をメインとするコールセンターは、新型コロナウイルスのクラスターが発生しやすい環境になっています。そのため、換気の徹底やオペレーターの対人距離の確保といった三密対策に加えて、在宅勤務制度の導入を検討するコールセンターが増えています。大規模クラスター発生による営業停止に追い込まれないためにも、在宅オペレーターの割合を増やし、BCP対策に取り組むことが大切です。

[注2] 国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2502-idsc/iasr-in/10726-500c02.html

在宅でコールセンター業務を行うために必要な仕組みやシステム

在宅でコールセンター業務を行うためには、どのような仕組みやシステムが必要なのでしょうか。まずは個人情報の漏えいを防ぐため、セキュリティ対策が施されたパソコンや周辺機器を在宅勤務で働くオペレーターに貸与する必要があります。また、応対品質の低下を防ぐため、オンラインで利用可能なコールセンターシステムの導入も必要です。ICT環境の整備に一定のコストがかかるため、十分な費用対効果が得られるかどうか事前に検討しましょう。

セキュリティ対策が施されたパソコン環境

在宅でコールセンター業務を行ううえでもっとも懸念されているのが、個人情報や顧客情報の漏えいです。オペレーターがオフィスの外で働くテレワークでは、セキュリティ対策の範囲が広がるため、セキュリティリスクを理由にテレワークの導入に踏み切れないコールセンターも少なくありません。しかし、ICT環境を整備すれば、セキュリティレベルを下げずに在宅でコールセンター業務を行うことが可能です。たとえば、オペレーターの在宅勤務率が高いコールセンターでは、次のようなセキュリティ対策を実施しています。

  1. セキュリティ対策が施された専用のPCをオペレーターに貸与する
  2. VPNを導入し、オペレーターの勤務場所とコールセンターを安全につなぐ
  3. Web会議システムやチャットツールを通じ、オペレーターの勤務状況をモニタリングする

在宅コールセンターならではのセキュリティ対策を実施することで、テレワーク環境でも安心安全にコールセンター業務を実施できます。

オンラインで利用可能なコールセンターシステム

在宅コールセンターの課題として、「管理者の目が行き届かないところで応対品質を確保できるのか」といった懸念が挙げられます。在宅勤務のオペレーターの稼働状況を見える化するため、オンラインで利用可能なコールセンターシステムを導入しましょう。コールセンターシステムを通じ、通話時間、稼働率、サービスレベル(SL)、平均応答速度(ASA)、平均処理時間(AHT)などの指標を可視化すれば、通常のコールセンター業務と同等の品質管理が可能です。

オペレーターを管理するための勤怠管理システム

テレワーク中のオペレーターの労働時間を管理するため、勤怠管理システムの導入も必要不可欠です。厚生労働省は「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」において、オフィス勤務やテレワーク勤務を問わず、すべての労働者に対し労働時間を適切に管理することを求めています。[注3]
オペレーターの離職率を下げるためにも、勤怠管理システムを導入し、オペレーターの労働時間を適正化することが大切です。

[注3] 厚生労働省:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000149439.pdf

オペレーターが自己解決するためのFAQ管理システム

テレワーク環境では、オペレーターが個々で業務を行うため、これまで以上に自己解決できる環境を作ることも大切です。そこで、FAQ管理システムがおすすめです。FAQ管理システムを導入し、オペレーター用のFAQを作成することで、よくある質問やトークスクリプト、マニュアルをすぐに探せるようになり、自己解決の向上や問い合わせ対応時間の削減につながります。あわせて顧客用のFAQを作成しましょう。顧客にも問い合わせをする前にFAQページで自己解決をしてもらうようにすることで、問い合わせ数削減や顧客満足度向上につながります。

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【まとめ】

在宅コールセンターに必要なシステムを知り、コールセンター業務の仕組み化を!

在宅コールセンターの仕組みを導入すれば、オペレーターの人材不足の解消や、新型コロナウイルスのクラスター防止をはじめとしたBCP対策を実現できます。コールセンターのテレワーク化を進めるには、「セキュリティ対策が施されたパソコン環境」、「オンラインで利用可能なコールセンターシステム」、「オペレーターを管理するための勤怠管理システム」、「オペレーターが自己解決するためのFAQ管理システム」の4つが必要です。在宅コールセンターを導入する場合は、個人情報の漏えい防止や、応対品質の低下を防ぐため、コールセンター業務の仕組み化に取り組みましょう。

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